不動明王は、五大明王の中心的尊格であり、特に強い守護力を持つ存在です。煩悩や苦しみから守ってくれるだけでなく、諸願成就や目標達成にも力を貸してくれます。
そんな不動明王と仏縁の深い人が日常こころがけている習慣とは何でしょうか。
この記事では、不動明王と仏縁の深い人が日常こころがけている5つのポイントをご紹介します。
不動明王は、密教の尊格である明王の一尊です。
別名を大聖不動明王、不動威怒明王、無動尊、また常住金剛(密号)などと称されます。
五大明王、八大明王の中央主尊です。
一般的に青黒い色で忿怒の形相です。
これは、煩悩(三毒:さんどく)によって苦しんでいる衆生を、その怒りの力で救済するためです。
そして、右手に剣、左手に縄を持っています。
剣は煩悩を断ち切る力、縄は衆生を救済する力を表します。
さらに背中の火炎は煩悩を焼き尽くす力の象徴とされ、仏法やその信奉者を害する怨敵を調伏する大変力強い霊験を持っています。
不動明王は、非常に恐ろしい姿をしていますが、それはあらゆる衆生を救済する深い慈悲心のあらわれです。
不動明王(ふどうみょうおう)
〈不動尊〉〈無動尊〉〈不動使者〉ともいう。原語は〈動かざる尊者〉の意で、インドの山岳系俗信の一種か、多譬(たひ)像になると有力なシヴァ神の影響も看取される。
インドの後期密教ではチャンダマハーローシャナ、怖ろしき大忿怒尊とも呼ばれる。明王という尊格分類からあきらかなように密教特集の尊格で、大日経では大日如来の使者として登場。
仁王般若経系の疑義や摂無礙教では、大日如来が教化し難い衆生を救うために怖ろしい姿をとる「教令輪身:きょうりょうじんじん」(三輪身:さんりんじん)とする。
「不動明王」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.885.
教令輪身(きょうりょうりんじん)
三輪身(さんりんじん)の一つ。諸尊が衆生救済のために三つの姿(自分性輪身・正法輪身・教令輪身)に変化して私たちの前に現れることをいいます。
教令輪身は、教法に従わず、調伏し難い衆生を忿怒の姿で救済する役割を果たします。
不動明王は、とても怖い仏様というイメージがあるかもしれませんが、煩悩や苦しみを払うための強い意志の表れです。
不動明王と仏縁の深い人は、常に心の乱れを防ぎ、自分の心と向き合っています。そして、怒りや憎しみなどの負の感情に流されることなく、冷静沈着に行動することを心がけています。
どんなに小さなことにも感謝の気持ちを持つことは大切ですね。
不動明王と仏縁を深めるために重要なことのひとつです。感謝の気持ちを忘れず、素直に「ありがとう」を言える人の周りには人が集まってきます。すると笑顔が増えて、心が豊かになります。
不動明王と仏縁の深い人は、日頃から感謝の気持ちを忘れずに、周りの人や物に対してやさしく接するようにこころがけています。
不動明王は、慈悲深い仏様であり、困っている人を助けることを喜びます。
不動明王と仏縁の深い人は、自分よりも弱い立場の人や、困っている人を放っておけません。できる範囲で、手を差し伸べて助けることを心がけています。
不動明王は、強い意志を持って目標に向かって努力することを大切にする仏様です。
不動明王と仏縁の深い人は、目標を達成するために、努力を怠りません。時には困難に直面することもあるかもしれませんが、決して諦めずに、最後までやり遂げることを心がけています。
不動明王は、どんなに強い力を持っていても、常に謙虚な気持ちを大切にします。
不動明王と仏縁の深い人は、自分の力を過信することなく、常に謙虚な気持ちで過ごしています。そして、周りの人から学ぶ姿勢をけして忘れません。
不動明王と仏縁の深い人が実践している5つの心構えをご紹介しました。
沈着冷静(不動心)、感謝、慈悲、努力、謙虚さなど、不動明王の教えに基づいた日常の過ごし方を実践することで、あなたも仏縁を深め、より豊かな人生を送ることが可能です。
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【参考文献】
● 『密教仏像図典』頼富本宏/著 人文書院 1994年
● 『総合仏教大辞典 下』法蔵館 1987年
● 『印度仏教固有名詞辞典』赤沼智善/著 法蔵館 1967年