
― 真言密教の護摩 ―
護摩は、古代インドのヴェーダの婆羅門による儀礼に、そのルーツをさかのぼることができます。火神アグニを介して供物を神々に届ける火祭祀(ホーマ)は、密教において仏の智慧の火で煩悩を焼き尽くすという高度な象徴的儀礼へと昇華されました。 そして、火を焚き、供物を捧げ、真言を唱え、印契を結ぶことにより、煩悩を智慧の火によって浄化し、願いを仏前に届ける行法です。
この儀礼は古代インドの火祭祀に源流を持ち、それが大乗仏教・密教の中で再解釈され、中国を経て日本へ伝来しました。日本においては、平安時代初期に 空海(弘法大師)が体系化した真言密教の中で、護摩は中心的修法の一つとなりました。
当支部が厳修する護摩祈祷は、こうした古来より伝わる正統な密教儀礼に基づき、一切衆生の救済を祈念いたします。
護摩(ごま)の炉に薪をくべ、不動明王の智慧の炎によって、私たちの心の中にある迷いや障害、煩悩を焼き尽くす伝統的な密教法具の儀式です。 「身体健全」「商売繁盛」「家内安全」「厄除開運」など、力強いご祈祷を通じて明日への活力を授けます。
そして、皆様よりお寄せいただく護摩に関するご依頼や御浄財(ご寄付)は、「いのちの活動」(生かせいのち)「世界平和」の祈念活動および、現代社会の大きな課題である自殺防止対策のための社会活動資金として大切に活用させていただきます。
一座の炎が、一人の命を救い、世界の安寧へと繋がる——その歩みに、ぜひお力添えをいただけますと幸いです。
合掌 高野山大師教会光寿支部・支部長 雨宮光啓
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■ 出典(2026年3月時点)
1.『岩波仏教辞典 第二版』岩波書店/ 『密教大辞典』(法蔵館)
◉「護摩」「不動明王」「三密」項
2.中村元『広説仏教語大辞典』東京書籍
◉ homa、密教修法解説
3.『真言密教成立史の研究』(松長有慶著)
4.宮坂宥勝『真言密教の研究』法藏館
◉ 真言密教の教理体系
5.空海『即身成仏義』『声字実相義』
◉ 三密思想・即身成仏論
立川武蔵 論文(インド密教儀礼研究)