※ チベットの六道輪廻図。中心部分には三毒(鳥・蛇・豚)が描かれています)
六道輪廻(ろくどうりんね)とは、仏教における生命の転生や輪廻転生のプロセスを説明する概念です。
この教義によれば、人間や動物などの生命は死後に別の形態に転生し、この転生が繰り返されます。
衆生の生前のカルマ(行為)の結果として輪廻転生する6種の世界です。
つまり、生前の善悪により死後に行きつく六つの世界です。
● 天道(てんどう) : 幸福や喜びが溢れている世界。
● 人間道(にんげんどう) : 幸福や苦しみが存在し、仏教の教えを修行する世界。
● 修羅道(しゅらどう) : 闘争や嫉妬、執着や欲望に囚われた世界。
● 畜生道(ちくしょうどう) : 恐怖や苦痛が常に支配する世界。
● 餓鬼道(がきどう) : 常に飢えや渇きが尽きることのない苦しみの世界です。
● 地獄道(じごくどう) : 苦しみや苦痛が絶えず存在する世界。
六道輪廻では、個々の生命は自らの行い(=業)に基づいて次の転生先が決定されると考えられています。
仏教では、この輪廻からの解脱を目指し、悟りを開き六道輪廻を超越することが重要だと説きます。
なお、天道、人間道、修羅道を三善趣(三善道)といい、畜生道、餓鬼道、地獄道を三悪趣(三悪道)といいます。
※ ただし、諸説があります。