
護摩(ごま)とは、密教(秘密仏教)で行う修法のひとつです。三障四魔や三毒(貪瞋痴)を調伏し、除災招福や無病息災、家内安全や商売繁盛などを祈願する火をもちいた神聖な儀式です。
護摩壇と呼ばれる特別な壇に火炉(仏様の御口)を設けてお不動様の智火によって段木を燃やしていきます。
そして、燃え盛る炎の中にさまざまな供物を投じ、除災・増益・調伏などを祈願し、護摩の智火によって祈祷した護摩札や御札を護符とします。
護摩の起源は、古代インドの火神アグニを祭祀しておこなわれた「ホーマ」(除魔求福の火祭りの儀式)とされています。
護摩次第の手順にしたがって火炉で木を焚き、火中に供物を投じ、本尊と行者が三密(身口意)により一体となる作法を執り行います。
護摩は、日本では平安時代に伝来しました。その後、密教の修法として広く行われるようになりました。
護摩の儀式は、火の神秘的な力によって心身のケガレを払い、清浄になることで自ずと富や幸福が招かれる神聖な引き寄せいの儀式ともいえます。
現在でも多くの人々に支持され続けています。
● 護摩とは
護摩(ごま)とは、サンスクリット語の「homa」の音写で密教で行う修法のひとつです。
幸せや幸福、成功や繁栄などを邪魔したり阻害する悪しき元凶である三障四魔を退散させ、三毒(貪瞋痴)の煩悩を焼き払い、諸願成就・心願成就・大願成就などの願い事を祈願する儀式です。
除災招福や無病息災、開運出世、
護摩の起源は、古代インドの火神アグニを供養し除魔求福の火祭りの儀式(homa : ホーマ)とされています。
密教の護摩の炎は、不動明王の智慧の炎、つまり、大日如来の「智慧」とされています。
※ 大日如来の教令輪身(きょうりょうりんじん)の姿が不動明王です。
その智火に、さまざまな供物を投じて三障四魔や三毒(煩悩)を焼尽し、除災、増益、降伏を祈願します。
我が国では平安時代に伝来し、その後、密教の修法として広く行われるようになりました。
そして、現在でも多くの寺院で護摩による修法や法要など、また、修行法として行われています。
※ 修法(しゅほう)とは
〈すほう〉とも読む。仮名文学では〈ずほう〉とも。密教で本尊に対して儀軌(ぎき)に規定された作法(次第・法)を修し、種々の祈願お成就(悉地:しつじ)を得ようとする修行。
「修法」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.508.