護摩の霊験や功徳を高めるために
観想する力
護摩の霊験や功徳を高めるために必要なこととは何でしょうか。
結論からいえば、観想する力を高めること、です。
護摩の種類は、その所求にしたがっていろいろあります。
たとえば、よく用いられるものは息災・増益・敬愛・降伏(調伏)です。
儀軌などには、それぞれの願いに応じて方角・色・座法・形など細かくその違いが説かれています。
そして、護摩には内外(内護摩・外護摩)の別があります。
● 内護摩:苦しみの元凶とされる煩悩を如来の智火によって、浄菩提心へ昇華させる護摩です。
● 外護摩:爐中の火に供物を捧げて諸尊を供養する護摩です。
特に、内護摩は心の中の炎とも言い換えることができます。
心の中の炎とは、心の奥底に眠るやる気、勇気、元気、情熱、闘魂、闘志のことです。
我々僧侶は、手に印を結び、口に真言、心(意)に仏を念じます。
護摩の霊験や功徳を高めるために普段から意識していることがあります。
それは、平素からあらゆる仏道修行を通して自分自身を鍛錬し、戒律を守りながら清浄を保ち、信心を失わず、自分自身の「無限の可能性」(いのち)を信じ、
それらを柱として瞑想修行をおこないます。そうすることで観想する力が高められます。
観想する力とは、メージという言葉で表現したりすることもありますが、単に頭の中で想像することではありません。心身の鍛錬を通して五感などを研ぎ澄ませながら観じることをいいます。
なお、次回の「一願不動明王開運護摩供」(合同の護摩)は3月26日(日)です。
護摩には神秘的な霊験や功徳があります。現世や来世に幸福をもたらす神仏からの恵みです。